今ある歯を大切に。10年先20年先まで
健康で幸せに過ごすための
むし歯治療
むし歯とは、お口の中に生息しているむし歯菌が出す酸によって、歯が溶かされてしまう感染症の病気です。初期の段階では自覚症状はほとんどなく、「痛い」「しみる」と感じたときには、歯を削る治療を行うことが多いでしょう。
歯は、一度削ると元に戻ることはありません。当院では、拡大鏡を使ってむし歯菌に感染している最小限の部分のみを削る、繊細な治療を行っています。むし歯の治療を繰り返して何度も歯を削っていると、歯がどんどん脆くなり、歯が抜けてしまう可能性もあります。10年先20年先まで歯を残し、お口から患者さんの健康を守れるようにサポートいたします。
むし歯の進行と治療
むし歯の進行状態によって、自覚できる症状が変わります。早めに見つけられたむし歯なら、軽い治療で済む可能性があります。
初期むし歯
むし歯の進行
歯の表面のカルシウムが溶かされ、白く濁って見えることも。自然治癒の力である再石灰化により、修復が可能です。
自覚症状
痛みやしみるなどの自覚症状はありません。
治療法
歯を削ることはほとんどありません。ブラッシング指導と、フッ素塗布で歯質を強化し、再石灰化を促します。
むし歯
むし歯の進行
歯の表面を覆っているエナメル質が溶かされた状態です。小さな黒ずみや変色ができます。
自覚症状
痛みやしみるなどの自覚症状は、ほとんどありません。
治療法
感染した部分を削って歯科用プラスチック(レジン)で詰め物をします。ほとんど痛みなく治療ができるため、麻酔の必要はありません。
むし歯
むし歯の進行
エナメル質の内側にある象牙質まで進行しています。穴が開き黒っぽくなります。
自覚症状
痛みを感じ、食べものや飲みものがしみることもあります。
治療法
感染した部分を削って、金属やセラミックなどの素材で、詰め物や被せ物をします。
むし歯
むし歯の進行
神経(歯髄)にまでむし歯が達した状態です。大きく穴が開き、見てわかるほどになります。
自覚症状
激しい痛みがあります。歯ぐきが腫れることもあります。
治療法
歯の根っこまでキレイにする「根管治療」を行います。神経を除去し、根の中を消毒してから薬剤を詰めます。
むし歯
むし歯の進行
目に見えるほとんどの歯が溶けて、歯の根だけが残った状態です。
自覚症状
神経が死んでしまい、痛みを感じなくなります。ただ、歯の根に膿が溜まると、再びひどい痛みにおそわれ、発熱などの全身症状があらわれる恐れがあります。
治療法
神経が死ぬと、歯を残すことが難しくなり、ほとんどの場合抜歯を行います。
入れ歯やブリッジ、インプラントなどの義歯で、歯の機能を補います
保険診療と自由診療のむし歯治療
保険診療とは、健康保険が適用される治療のことで、治療費負担は3割以内で済みます。それに対して自由診療は、全額自己負担の治療ですが、10年先20年先のお口の健康を考えると、「むし歯になりにくい」「再むし歯のリスクが低くくなり、逆に治療費が抑えられる可能性がある」などのメリットもあります。当院では、無理に自由診療を進めることはありませんが、患者さんの選択肢のひとつとしてご提案させていただくことがあります。
保険診療内で行うむし歯治療
保険診療の場合、一定の水準の治療を少ない負担で受けられますが、治療に使われる素材などに制限があります。
POINT
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「痛みをとる」「噛めるようになる」などの最低限の治療を、少ない負担で受けられる
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治療に使用される素材、方法、期間などに制限がある
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気になる見た目などを改善する治療は、保険診療では受けられない
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銀色の詰め物・被せ物
詰め物・被せ物に使用されるのは、主に「金銀パラジウム合金」です。
強度があり、奥歯など力がかかる場所でも使用できます。
ただ、長いあいだお口の中にあることで、銀歯の金属から金属イオンが溶け出し、体内に吸収されることで金属アレルギーを発症させる原因になる恐れがあります。 -
レジンの詰め物(レジン充填)
歯科用プラスチック「コンポジットレジン」を使った治療です。
自然な見た目なので、目立ちにくく、金属を使用していないので金属アレルギーの心配もありません。
ただ、金属と比べて強度が弱く、奥歯など力がかかる場所には向かないケースもあります。
10年20年先を見据えた自由診療のむし歯治療
自由診療で行う歯科治療は、セラミックなど自由に素材を選択できます。自然な見た目のセラミックの詰め物は、審美的に優れているだけではなく、むし歯になりにくく、10年20年先まで健康な歯を維持できる可能性があります。
POINT
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詰め物・被せ物の素材を、患者さんのご希望によって自由に選べる
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むし歯になりにくく、いつまでも自分の歯を大切にできる
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10年20年先まで健康な歯を維持できる
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オールセラミックの
詰め物・被せ物透明感とつやのある美しさで自然な見た目を再現できます。
表面がツルツルしており、汚れが付着しにくく、むし歯になりにくい特徴があります。 -
ハイブリッドセラミックの
詰め物・被せ物セラミックと歯科用プラスチックのレジンを混ぜ合わせた素材です。他の自由診療の素材に比べて費用が抑えられる可能性があります。
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ゴールドの
詰め物・被せ物歯の固さに近く、強度が強いためほとんどの場所に使用できます。
お口の中で目立ちやすいといったデメリットがありますが、再むし歯の可能性が一番低い素材です。